久しぶりにガチ泣きした漫画 「阿・吽」

 

この漫画は、史上最強と言っても良い。

もう、あり得ないくらい面白くてアツい!

何回も泣いた。

特に、最澄の生き様はもう、ね。

涙止まらんくて、

特に最終巻の、あのシーンは、もう、ね。

 

察してもらう気満々の書き方だけれど、

多くの人は察するもなにも知らねーよ!

って感じだろうから、

少しだけナンセンスではあるけれど、

この感動の一端を伝えたい。

空海だったら、もっと上手く伝えられるのだろうけれど。

 

この漫画は、最澄空海の物語である。

最澄は天才、空海は真空、

そうやって、中学の社会のテストを乗り切ったことがあるのは僕だけではないはず。

 

いないとは思うが、万が一忘れている場合もあるかもしれないので、

一応説明しておくが、

最澄は、天台宗を開いた。

空海は、真言宗を開いた。

だから、頭文字を取って、

天最→天才の最澄

真空→真空の空海

 

この漫画を読むと、

いかに彼らがすごかったのかが、

体感としてよくわかる。

 

この漫画は芸術作品である。

ただならぬものが宿っている。

この絵の真意はなんだのだろう?

と考え出すと、瞑想に突入してしまう。

 

この漫画の中の表現を借りると、

この漫画は僕の阿頼耶識に直接作用してくる。

阿頼耶識に直接影響を与えてくる。

 

仏教用語に慣れていないと、

多少わかりにくいところもあるかもしれないが、

絵を見ているだけで、当時の世界観にトリップできる。

 

最澄の苦悩、空海の苦悩、

そして飽くなき探究心、愛、慈しみを感じる。

 

ああ、俺ってこんなすごい人たちの残した国に生きてるんや…

ああ、こんなに苦しんで、こんなに熱く生きてたんや…

ってなる。

 

途方も無い壮大な話だから、現実感はない。

でもなぜか涙は出る。

なんかよくわからないのに、でもなんかよくわかるような気がする。

少しだけ懐かしいようなそういう気持ち。

 

この人達の生き方に恥じないように生きれているだろうか。

ここまでして、後世のために日本を残してくれたんやから、

俺もちゃんと後世に繋いでいかなあかんな。

って思う。

 

最澄空海はお互いに引き寄せ合う。

実際に合わなくても、意識がリンクしているのか、

同時代に生まれ、同時代に仏教を学び、同じ時期に唐に渡る。

でも、二人には違いがある。

 

これは僕の感じたことなので、あくまで主観の域にとどまるが、

最澄は不器用

空海は器用だと感じた。

空海は処世がうまい。

空海自身が、うまく生きるのは悪ではない。と断言しているが、

まさにそのとおり、

最澄は、生前、あまり運に恵まれない。

熱い思いは二人とも同等にあるのだけれど、

現実は厳しい。

だからこそ、うまく生きる必要もあるのだ。

特に、大きな志を持っているのならなおのこと。

大きなことを成し遂げるには、それ相応に力も必要になる。

人を動かす力が必要になる。

 

最澄は、熱い思い、純粋な清らかな思いはもしかすると空海よりも強かったかもしれない。

けれど、最澄はうまく生きることができなかった。

僕がこう書くのもおこがましいことではあるけれど、

この漫画を読むと、最澄の純粋さにいたたまれない気持ちになる。

 

僕はどちらかというと、最澄が好きだ。

最澄空海どちらもすごいけれど。

 

そんな感じ。

とにかく読んでみたほうが良い。別に僕に収益が入るわけでもない。

とにかくあなたの人生が激変するかもしれない。

それほどの漫画だということ。