ジョーズ系映画は使い古されたストーリーなのに面白い

久しぶりにジョーズ系の映画を見た。

 

ジョーズ系の映画って、

なんで毎回ワンパターンなのに面白いのだろう?

 

10本近く見てきたから、

誰がどういう順番でお亡くなりになるのか、

冒頭で予想がついてしまう笑

 

ジョーズ系映画でありがちなのは、

人間が入ってはいけないような領域に入ってしまって、

自然のたたりを受けるとか、

 

科学が発展して、海を汚染した結果、サメが凶暴化してしまった。

そして、それの報いを受けるとか、

だいたいはこんなストーリーである。いわゆる勧善懲悪に近い。

 

今回の映画は、

古代マヤ文明海底遺跡に踏み込んでしまった結果、

サメに食われるという話。

 

もうすでにステレオタイプなのに、

それでも画面に食いいるように見てしまった。

普通に面白かった。

 

なんでこんなに「ありがちな」話なのに、

面白いのだろうか?

 

そもそも、ジョーズ系が面白いのではなく、

人間の好きなストーリーがジョーズ系なのか?

 

つまりは、こういうことだ。

 

我々人間が、なにか悪いことをしてしまって、その報いを受ける。

そして、主人公は「運悪く」巻き込まれてしまうが、

その状況を乗り越えて、一人で生き延びる。

 

そういうストーリーが人間にとっては好きなのかもしれない。(水戸黄門が人気な理由もこれ?)

 

勧善懲悪とよく言われるけれど、

自然の脅威(凶暴化したサメ)によってジョーズ映画でも懲悪されている。

 

「そんな悪いことをする人間はお亡くなりになって当然だ」

というバイアスが人間に存在しているのかもしれない。

 

炎上とか、SNSとかも

叩きやすい「悪」を見つけると、ものすごい勢いで人びとは群がる。

たぶんこの現象も、勧善懲悪好きな人間の脳と関係があるはずだ。

 

そして、「運悪く」巻き込まれてしまった主人公が、

悪い状況をもろともせずに乗り越えていくというのも好きみたいだ。

 

主人公であっても、完全無欠のヒーローより、

少し運が悪い方が愛されやすいと言えるだろう。

 

こういうワンパターンな物語にこそ、

人間の内在的な論理が宿っている。

 

ジョーズ系映画がどんなに使い古されたストーリーでも面白いと感じてしまうのは、

人間の内在的な論理を踏襲しているからだと僕は考えてしまった。