今、世界が大きな転換期を迎えていることは疑いようがありません。
新型コロナウイルス感染症の突然の襲来により、人々の生活、経済のあり方、働き方は大きく変わってしまいました。
しかし、それ以前から、
「行き過ぎた資本主義」
「格差の問題」
「物質至上主義から、見えないもの重視への価値転換」
「組織中心から個人の時代へ」
などさまざまな側面で世界の構造は大きく変わり始めていました。
インターネットの普及やデジタル技術の革新により、法体系、政治制度、経済システムに至るまで、世の中のあらゆる部分で「前時代的なしくみ」が制度疲労を起こし、新しいルールやカルチャー、考え方が求められています。
私たちは、紛れもなく自らの人生では体験したことのない「大転換期」を生きています。
従来の制度やルール、考え方がまったく通用しない「新しい時代」を迎えているのです。
「はじめに」より
渋沢栄一の生きた時代もまさに、大転換期そのものでした。
幕末から明治維新。
江戸という安定した時代から打って変わって、
大激変の時代を生きた代表的先人、
それが渋沢栄一なのです。
最近、大河ドラマが放送されていたり、
論語と算盤がベストセラーになったり、
多方面から注目されているのが渋沢栄一です。
本書では、非常にわかりやすい語り口で、
渋沢から我々現代人が学ぶべきポイントについて
解説されています。
この著者の方自身が、
本当に深く中国古典を読み込まれているのが
よくよく伝わってきます。
本当に自分の血肉として体得しているからこそ、
本書のようにわかりやすく解説できるのだと思いますし、
そういう本、著者は希有な存在だと言っても良いでしょう。
名言の嵐で、
学べることが大変多く、
実生活で生かせることも多数書かれています。
最近読んだ新書の中でも随一!
本当にオススメ!