「君たちはどう生きるか」を見てきた! ネタバレありの感想

こんばんは!

今日の朝に、「君たちはどう生きるか」を見てきたので、

その感想を書いておこうと思います!

登場人物の名前はうろ覚えなので、

間違っているかもしれません。

ご了承ください。

※以下、ネタバレを含みます!

 

まずは、とにかくやっぱりジブリが好きっていうところですね!

幼少期から親しんできただけあって、

ジブリっていうだけでものすごい安心感がありました。

 

冒頭の階段を上り下りするシーンから、もう釘付けでしたね。

まったくの事前情報なしでの公開だったので、

どんな感じなのか予想もつかず、

ぼんやりと、コペル君でも出てくるんかな

っていう感じで見ました。

 

たぶん、この映画は難解な部類に入ると思います。

公開してからしばらく経つまでは、

酷評する人も中にはいるんじゃないかな、

っていう印象ですね。

それくらい説明が少ないので、

納得感がめちゃめちゃ薄い作品でした。

 

映画館を後にするときも、

なんか物足りないな、

っていう表情の人が多かった気がします。

 

新劇場版のエヴァQと似た感じ。

期待してたのと、なんか違う。

っていうことで、わかりにくさ故に、

評価されにくい作品なのではないでしょうか。

 

僕としては、めちゃくちゃ面白かったし、

すごくメッセージ性のある描写が多かったな、

と思いました。

率直に言って、「ジブリ全部盛り」っていう感じの作品ですよねw

 

いくつか僕が受け取ったメッセージについて書いておこうと思うのですが、

とりあえず結論ベースで書いておくと、

 

1.周りの人間関係は守護霊みたいなものである

2.生命の根源につながっていた時の記憶を思いだす

3.先祖から託されたという意識

 

っていうことを僕はこの作品からのメッセージとして受け取りました。

 

あくまでも僕が主観で受け取ったメッセージなので、

論理的に正しいことを論証するつもりもないし、

そうすることは間違っている、

っていうこともこの映画の中で描かれていたように思います。

(インコのキングが積み木を一刀両断してこわしてしまったみたいに、

僕の主観で、この物語を一刀両断するつもりはないです)

 

あくまでもこの物語の中にあるメタファーを僕の目を通して見ると、

そう感じたというだけの話なので、

その辺はよくわかったうえで読んでほしいです。

あなたがどう感じたか、

ということはあなた自身で大切にしたらいいと思います。

 

1.周りの人間関係は守護霊みたいなものである

 

これは割とわかりやすいことだと思うのですが、

映画に出てくるおばあちゃんたちは、

屋敷の守り神、付喪神(つくもがみ)のような存在として描かれていました。

実際に、マヒトが塔の中に入っていったときに、

キリコさんは、若返った姿になって、マヒトを守護してくれたわけです。

 

マヒトが、キリコさんと一緒にいる場面で、

机の下で寝るシーンがあるのですが、

まるで結界のように、

おばあちゃんたちをかたどった人形が置かれていました。

このシーンを見たときに、

神社の狛犬みたいな感じだな、

と僕は思ったんですよね。

狛犬も、神社という場所を守っている守り神の化身なわけですが、

 

現実世界でのおばあちゃんたちっていうのも、

神社の狛犬のように、

屋敷を守護している守り神みたいな存在だったのではないか、

と僕は感じました。

 

そこから派生して、ちょっとした考察ではありますが、

最初らへんのシーンでは、おばあちゃんたちっていうのは、

まるで乞食のような、ちょっと近寄りがたい感じで描かれていたんですよね。

 

最初の演出はたぶんダミーだと僕は思います。

だいたい、映画っていうのは、

反転させるからこそ重要性を際立たせることができる側面があるじゃないですか。

最初の演出で、おばあちゃんたちを、

野蛮で貧しく、生きている価値のないような存在みたいな、

ちょっと言い方はきついけれど、そういう感じの描き方をすることで、

後半でそれを鮮やかに反転させる

っていう狙いがあったんじゃないかな、

っていう邪推もしていますw

 

まあ、今の世の中の言説を見ていると、

成田悠輔氏のような、

老害は生きている価値がない、っていう意見にも一理あるよね、

みたいな価値観を持ってしまいがちだと思うんですが、

それにノーを突き付けている感じが僕はしたんですよね。

 

今の世の中って、確かに高齢化社会で、

若者の負担が大きいわりに、高齢者が多くて高齢者は得をしている、

っていうことを若者は感じてしまいがちですよね。

 

僕も今の社会は、

若者の方が損をしているように感じてしまうことは多々あります。

でもだからといって、高齢者を切り捨てるっていうことは、

やっぱり違うなっていうことは思うんですよね。

 

僕はもともとおじいちゃんと一緒にいる時間が幼少期は長かったので、

おじいちゃんからたくさんの愛を受けて育ちました。

そういうバックグラウンドがあるからなのかもしれないですが、

おじいちゃんとかおばあちゃんとかが、見守ってくれているっていうのは、

社会にとって、目に見えない価値があると思うんですよね。

 

高齢者は働けないとは言っても、

そこら中で生活しているわけじゃないですか。

 

そこら中にいるおじいちゃん、おばあちゃんに、

見守ってもらっているな、っていう安心感は、

社会にとっていいことなんじゃないかな

っていうことは思うんですよね。

 

すいません、話がそれましたw

次に行きましょう!

 

2.生命の根源につながっていた時の記憶を思いだす

 

この映画の大テーマが、

生命の根源につながる!

っていうことだと、僕は思いました。

 

マヒトが寝ているときに、ベッドが浸水しているシーンがあって、

起きると、水が引いていくっていう描写がありました。

これは、たぶん生命の根源っていうことの

メタファーなんじゃないかな

と思います。

 

母なる海っていう言葉が示すように、

どんな生命も最初は海から発生しています。

寝ている時って、

なんとなく生命の根源に帰るような感じがあるのは僕だけなんですかねw

人に聞いたことがないので、わからないんですが、

寝ているときって、僕のイメージでは生命の根源に帰るイメージなんですよ。

だからそのシーンは、寝ている間に、

海(生命の根源)に帰るみたいな感じかなと思いました。

 

マヒトやキリコさんが塔の下に潜り込んだ先の世界っていうのも、

実は生命の根源の世界なんじゃないかな、

と僕は思っているんですよね。

白いかわいい精霊みたいなやつ、

なんだっけ、名前が出てきませんが、

その精霊が夜に、浮いていって、命に変わる、

みたいなことを描いていましたが、

まさにそれが行われているのって、

生命の根源っていう世界ですよね。

 

人間にとっての生命の根源って、二種類あって、

魂にとっての根源と、肉体にとっての根源があると思うんですが、

マヒトとかキリコさんとかヒミとか夏子さんは、

その両方にアクセスしていたんじゃないかな

って勝手に思っていますw

 

それで魂っていうのは、時間軸が関係ない存在でもあるので、

時間をいくらでも遡ったり、逆に未来にアクセスすることもできる。

だから、マヒトは、子供のヒミに会うことができたわけなんですよね。

 

下に潜り込むっていう描写は、

村上春樹の長編には、おなじみっていう感じで、

村上春樹の小説を読みなれている僕にとっては、

下に潜り込んだら異世界に到達する

っていうのはすんなり理解できることでしたね。

 

なんでその世界では、インコだらけだったのか、

ということは、僕もよくわからなかったですが、

なんとなく、インコっていうのは鳥かごの中で飼われる存在で、

アオサギは、自然を優雅に飛び回る存在で、

その対比を意識しているのかな、って思いました。

 

3.先祖から託されたという意識

 

最後らへんのシーンで、

おおじい様みたいな長老みたいな人が出てきて、

積み木がぐらついているシーンがありましたが、

塔自体のことを表しているともとらえられますが、

あれはおそらく現実世界のこともさしていると僕は思います。

 

現実っていうのも、積み木のようにぐらついている、

っていうことが言いたいのかな、と僕は受け取りました。

頑張って調整しても、数日もつかもたないか、

っていうくらいひっ迫している状況は、

現実の世界でもそうだと思います。

日本は本当に問題が山積しているし、

日本っていう国自体も危うい状況にあるわけです。

 

でも、逆にその老人は、

後継者は、積み木を足して、もっと穏やかな世界を作ることができる、

とも言っていて、

それは、次世代に対するメッセージだと受け取ることができると思います。

 

既存のシステムは確かに崩壊しそうではあります。

でも、そのシステムのおかげで、物質的な豊かさが実現されたわけです。

なので、そのシステムを再構築して、あたらしい積み木を足していくことで、

新しい世界を作っていくっていうのは、次世代にとって必要不可欠なことだな、

と僕は思いました。

 

これは、完全に僕の推測ですが、

あのおおじい様という存在は、

宮崎駿自身の投影なんじゃないかな、

とも思いましたね。

 

宮崎駿監督自身が、あんな感じで積み木を積んできたわけですよ。

ジブリという作品自体が積み木だと考えれば、

ジブリも、時代を経るにつれて、

徐々に失われていくものがあるわけじゃないですか。

そうやってジブリという塔もぐらついている、

だけど、次世代を担う君たちには、新しい積み木を補う資格があるんだ!

っていうこともメッセージとしてありそうな感じが僕にはしますね。

そのメッセージを向けられているのは、僕ではないでしょうけどw

 

あとは、塔から最後出てくるときに、

鳥の糞を撒き散らされていたのが

意味深でしたよね。

僕は、あれは悪意の象徴なんかな

って思っています。

 

現実の世界では、

鳥にフンを落とされるかもしれない。

そこに悪意を感じることもあるだろうし、

現実っていうもの自体が、

悪意に満ちている。

だからこそ、

悪意に染まらず強く生きるためには、

 

生命の根源につながること、

魂の記憶につながること、

 

というのが大事なんだ!

っていうメッセージ

とも受け取ることができると思いますね。

 

という感じで、「君たちはどう生きるか」

の感想を書いてみました!

割と最速なんじゃないでしょうかw

あくまでも僕が主観で受け取ったメッセージなので、

論理的に正しいことを論証するつもりもないし、

そうすることは間違っている、

っていうこともこの映画の中で描かれていたように思います。

(インコのキングが積み木を一刀両断してこわしてしまったみたいに、

僕の主観で、この物語を一刀両断するつもりはないです)

と書いた通り、

この感想はあくまで僕個人の主観なので、

間違っていることもたくさんあると思います。ご勘弁ください。

 

ということで、最後まで読んでいただき、ありがとうございました!