本当に今更ながら、
TENETを見た。
なので、感想を書いておく。
わからせる気はない。
まず、TENETは、
ノーラン監督が、
わからせる気が全くないな、
という感想を持った。
まず、物質と反物質という概念を
理解しているのは、
人口の1%くらいだと思うし、
対生成、対消滅を知っているのも、
人口1%未満だと思う。
大学レベルの物理を映画に持ち込むのは、ノーラン監督の特権化してる気がする。
対生成、対消滅が重要概念になっている時点で、
99%の人にわからせる気はないわけだ。
一回見ただけで理解できる人なんて、
いるのだろうか?
とりあえず、僕は一回見ただけだから、
本当に理解できていない。
感じたことだけが感想になり得る。
その上で感想をかくならば、
感じたことだけが、感想になり得るということだ。
感じたことは、
よくあるタイムリープものとは違うということだ。
タイムリープものは、
対生成、対消滅なんておきないし、
同時に同じ人物が存在する可能性について、描かれていない。
感じたのは、もしかしたら、
こんな世界線もあるのかもしれない、
ということだけだ。
どういうことかというと、
TENETに描かれているような、
時間逆行している人たちがいて、
その人たちの全力の努力によって、
今現在があるのかもしれない、
ということだ。
たまたま、
奇跡的な出来事が人生には起きたりする。
それは、かけがえのない人との出会いかもしれないし、
命を救われるような出来事かもしれない。
それは、もしかしたら、
時間逆行してきた自分から、
もらったものなのかもしれない。
時間感覚っていうのは、
不思議なもので、
未来から向かってくる時間感覚も当然存在するはずで、
過去からの時間感覚が正しいとは限らない。
たとえば、
昔蒔いた種が、
思いがけず重要になっていた
ということがある。
僕のエピソードでいえば、
僕の名前は、
ある物理学者の名前をとったもので、
僕は昔から物理学が好きで、
小学生のころの座右の書は、
アインシュタインの伝記で、
小学生のころから、
質量とエネルギーは等価だと知っていた(E=mc^2の式も含めて)
それから、大学では、物理学とは関係のない理系学部に進んだつもりだった。
が、しかし、今やっている研究は、物理学の最先端のことをやっている。
思えば、相対論のど真ん中の研究と言ってもいい。(理論物理ではなく、実験と解析がメインだけど)
これは本当に偶然か?
と思うほどだ。
僕自身が不思議でならない。
小学生のころの僕に、
未来からアインシュタインに興味を持つように仕向けていた何かがいた、
そう考えてみるのも面白い。
なんなら、時間逆行している自分が暗躍していたとしたら尚更面白い。
僕はそんなことをTENETを見て感じた。
そんな感じです!