最近は、言志四録にハマっている。
『言志四録』(げんししろく)は、佐藤一斎が後半生の四十余年にわたって書いた語録。指導者のためのバイブルと呼ばれ、現代まで長く読み継がれている。
その一節に、
志ありきで本を読め!
という内容の一節がある。
志があれば、どんな日常の些細な家事や行動においても、それには学問がある!と。
しかし、志がない状態でいくら本を読んだところで、何も身につかない。
というような内容が書いてある。
自己啓発本は意味がないとか、
読んでも実践しないから意味がないとか、
そういうのは読者の問題であって、
著者の問題ではないのである。
読者に志がないから、すべてが無意味なのだ。
そもそも、日本人には志がない。
だから、勉強しても何も身につかない。
身につく物がないから、安易な自己啓発本を読んでみたりする。
しかし、読んでも読んでも何も身につかない。
するとさらに焦ってくる。
そういう負のスパイラルがそこにはあるのだ。
根本的に変えるには、
日本人が志を持つほかない。
志というのは、
生きる目的を定めるということでもある。
何のために生きるのか。
それが大切なのだ。
志に生き、志半ばで死んだ人物といえば、
吉田松陰である。
吉田松陰のような大志があれば、
どんな本でも学ぶことができるだろうし、
どんな内容の本からも何かしらの学びを受け、
実生活に役立てたに違いない。
志をさらに言い換えれば、
熱く生きるということだ。
自分の人生に正面から向かっていくということだ。
その熱量さえあれば、
どんなことも学びに変換していける。
根本的には上記の通りだが、
志はそんなに簡単に身につくものではない。
だから、少しだけ自己啓発本の選び方を紹介しておく。
それは、自分と似た経歴を持つ著者を選ぶ。
ということだ。
例えば、僕なら神戸大学にいるわけだから、
そこそこ高学歴で成功している人物の本になる。
けれど、東大出身者では少し肌に合わない傾向があるかもしれない。
あとは、自分の育った背景を考えることだ。
僕ならば、かなり頑張って勉強した結果の得た学歴なため、
生粋のエリートというよりは、
ある程度失敗してきて、そこから学びを得て、成功している人の方が肌に合う。
むしろ学歴がない人の本の方が学びが多いこともある。
そのようにして、
自分の背景と合致した著者を選ぶことだ。
そして、内容はある程度普遍的なことが書いてある本が良い。
具体的なことしか書いていない本は自分に当てはまらない可能性が高いからだ。
著者自身が具体的なことを帰納して抽象化している本は信頼できる。
そして、自己啓発本を読むときのルールは、以下の二つのみ。
- 必ず心の琴線に触れた一言は書き残すこと。
- 必ず本の中から一つは実践してみること。
たったこれだけのルールで、かなりの自己啓発本は意味のある本に変わる。
自己啓発本の中に書いてあることを律儀に全部実践する必要なんて1ミクロンもないし、
そんなことは不可能だ。
そんなこともわからずに読んでいる人がいるらしく、
僕は驚愕した。
ここに書いたようなことは、常識だと思っていたため、
これまで書く必要性もないと思っていたのだが、
どうやらそうでもないらしいことを知ったので、書き残しておいた。
ぜひ参考にしていただきたい!
以上!